中殿筋を鍛えて転倒予防
2017/11/01
中殿筋について
中殿筋あまりなじみのない筋ですよね。
しかし、この中殿筋は日常生活を送るうえでとても重要な役割を果たしています。
当院では、股関節疾患のある方や高齢者の治療の際には、必ず機能をチェックしています。、
上の図が中殿筋の場所になります。
わかりにくいかもしれません。
そこで、大体で構いませんので上の図の辺りに手を置いて片足立ちしてみてください。
すると、ぎゅーと力が入るのが手に伝わると思います。
片足立ちした時に力が入る場所が中殿筋なんです。
中殿筋の役割
中殿筋の一番大切な役割は、立っている時に股関節を固定して重心を保つ役割をすることです。
骨盤は人間が立った時に重心が存在する場所で、動作をする上で重要なところです。
それが中殿筋の筋力低下により安定性が低下すると、
骨盤の位置が左右にずれてしまうことでバランスが悪くなってしまい、
重心を保つことが難しくなり転倒の原因になってしまいます。
歩行中は、片足立ちを連続して行うことで足を前に出しているため、
常に骨盤の安定性は求められます。
そのため中殿筋の筋力低下は 歩行にも影響が表れます。
「すぐに疲れてしまう」
「歩くスピードが遅い」
「転びやすい」
などの影響が出てしまいます。
中殿筋は、それ程大きな筋肉ではないので、弱りやすい筋肉です。
一度弱ってしまうとなかなか回復が難しいです。
そうなる前の対処・予防が必要です。
まずは、ストレッチです。
しっかりと伸ばしてあげて股関節の柔軟性を確保してください。
仰向けで寝て、膝を曲げます。
膝を曲げたほうの足を反対側ぼ膝の外側に置きます。
手で抑えて倒していきます(床に近づけて行きます。)
※必ず両肩が床に接地するようにしてください。肩が浮いてしまうとストレッチになりません。
大腿骨の骨折により、人工骨頭置換術をされている方は、この肢位は脱臼の恐れがあるため
このストレッチは、行えません。注意してください。
筋力訓練
仰向けで
ポイントは、つま先をやや内側に向けてください
セラバンド使用でも方法は、変わりません。
セラバンドを巻く位置は、膝より上にしてください。
側臥位で
つま先は下を向きます。
おへそも下に向けます。
脚はやや後ろに引きます。斜め後ろに上げます。
イスの利用
つま先は内側に向けます。
脚は斜め後ろの方向に引きます。
痛みとの関係
中殿筋の弱化や筋肉の緊張は、不良姿勢の一因になります。
不良姿勢から腰やお尻の違和感、痛み、鈍痛につながります。
また、腰や骨盤の関節に異常がある際も、中殿筋の緊張が確認されます。
腰痛のある方では、中殿筋に圧痛がある方が、多いと思います。
このような点からも中殿筋のストレッチや筋力訓練はとても大切です。
健康寿命ご存知ですか?
健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことです。
つまり、身体に大きな問題なく元気に過ごせていることが大切です。
この健康寿命、男性では平均71歳、女性で平均74歳といわれています。
身体の問題が出る前から、対策を行い健康寿命を伸ばしていくことがこれからは求められます。
日本は、平均寿命世界で2位の長寿国です。長寿だけに焦点を当てず、健康寿命も意識していきましょう。
訪問マッサージに伺うと、
「自分がもっと元気なら・・・」
「もう少し頑張っておけば、今頃は、もう少し元気だったかも・・・」
こんな声よく聴きます。
歩きにくい、すぐに疲れてしまう、転びやすくなったなど心当たりのある方、
当院では、予防に重点を置いた治療プログラムの提案を行っています。
転倒予防、廃用性症候群の予防、ロコモティブシンドロームの予防などお任せ下さい。
また、情報の共有にも積極的に取り組んでいます。
より良い、介護・医療を提供するためには、情報共有は欠かせません。
本人様、ご家族様と介護・医療がより良い関係を築くための努力を行っております。
転倒予防に関する耳より情報をコラムとして発行、ホームページ上にて発信しています。
介護でお困りの方、ご家族さまのお手伝いが出来れば幸いです。
「一人で起き上がれるようになりました。」
「立ち上がりが楽になりました。」
「トイレに行けるようになりました。」
「介助が楽にできるようになりました。」
このような声いただいております。
お気軽にご相談ください。
名古屋市北区憧旛町1-19
つかもと接骨院/ワカバはりきゅうマッサージ
052-917-1118
担当:院長 塚本充弘/あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、介護支援専門員
引用資料:http://kenkoutabi.blog113.fc2.com