顎関節症
顎関節症
なんだか顎が痛い、口が開けにくいなど気づかないうちに顎関節症の症状が出ていることもあります。
日本人の2人に1人は、あごの異常の経験があるのではないかと言われています。
顎関節症は、誰でも経験するありふれた疾患です。
こんな症状ありませんか?
☑ アゴが痛い
☑ 食事の時に食べ物を噛むと痛みがある。
☑ アゴから音が聞こえる(カクンカクンやザラザラなど)
☑ 口が開けにくい
などが主な症状である慢性的な疾患で、原因はいくつかあり関節の状態も症状も異なります。
年齢や性別の違いは?
性別では女性が多く、
年齢は10代から増え始め、20~30代でピークになります。
原因は?
顎関節症の原因には、複数の因子が重なり合っていると考えられています。
顎関節症の場合、思いつきやすいのは噛み合わせの問題ではないでしょうか?
しかし、噛み合わせが良くても症状が出ることもあれば、悪くても症状は出ないこともあります。
必ずしも原因は、1つだけではありません。
では、顎関節症の原因となり得るものをいくつか挙げてみます。
・過度の緊張やストレス
・歯を接触させる癖やくいしばる癖
・噛み合わせの悪さ
・関節や筋肉の弱くなる、またはもともと弱い
などが挙げられます。
これらの因子が積み木の様に重なって本人の耐久力を超えたときに
痛みや開口障害などの症状として現れます。
日本人の2人に1人は何らかのあごの異常の経験があるのではないかとも言われます。
軽症なら放っておいても自然治癒しますので安心してください。
積み木=増悪因子が小さくなって本人の関節や筋肉の耐久力の中に納まれば症状は軽減します。
いかにして積み木を小さくするかが症状の改善には重要です。
顎関節症の典型的な症状
開口障害
口が開けにくくなります。
一般的には、自分の人差し指・中指・薬指が3本縦に重ねて入れることができるとされています。
(もちろん個人差があります。)
口を大きく開けるには顎関節の構造でも触れましたが
下アゴが十分に動く必要があります。
この動きが上手く行えないと、口が開けにくくなります。
顎の痛み
痛みは、顎関節部や側頭筋、咬筋などの
食べ物をかみ砕く、すり潰すための筋肉である咀嚼筋に出現しやすいです。
そのため食事の際には、痛みが出やすくなります。
じっとしていても痛むこと(自発痛)もありますが、自発痛は通常は数日で消えてしまいます。
自発痛がいつまでも続く場合は、別の疾患の可能性がありますので、病院での精査をお勧めします。
顎関節部に痛みがあると周辺の咀嚼筋が緊張して関節があまり動かないように固定してしまいます。
その結果、筋肉は疲労し痛みを感じやすくなったり、圧痛が出現したりします。
そのため咀嚼筋にたいして治療をおこない、痛みの軽減につなげていきます。
関節の雑音
関節雑音には、クリック音(弾撥音)とクレピタス音(軋轢音)があり、関節円板のズレが起因となっています。
クリック音(弾撥音)とは、パキィ、バキィ、コキコキという音です。
口を大きく開くと、アゴで音が鳴りませんか?
しかし、痛みがなくクリック音だけなら特に問題はありませんので安心してください。
しばらく様子を見てもいいと思います。
クレピタ音(軋轢音)は、ミシミシ、ザラザラ、ゴリゴリなど、こすれるような音がします。
これは顎関節の症状がある程度進行して、関節円板や骨の変化が進んだ段階ででますので注意が必要です。
音を消すことは困難ですが、出にくい環境を作っていくことが大切です。
その他
頭痛や肩こり、目の疲れ、鼻詰まり、などの症状を伴うことがあります。
顎関節症の治療は、症状が出にくい環境を作っていくことが非常に重要です。
原因は多因子なため、いかに因子を小さくしていくかが重要です。
顎関節の治療だけではなく、全身的な治療で体調を整えたりストレスの軽減を図ることも大切です。
全身の疲労や肩こりを強く感じているなら併せて施術を行ったほうがよいでしょう。
顎関節症のタイプ
顎関節症のタイプを4つにできます。
Ⅰ型:咀嚼筋障害 (顎を動かす筋肉の問題)
Ⅱ型:関節包・靭帯障害 (ケガが原因)
Ⅲ型:関節円板障害 (アゴの関節のクッションに問題があります。)
Ⅳ型:変形性顎関節症 (アゴの関節が変形)
このなかでは、関節円板障害がもっとも多くなります。
少し詳しく説明します。
Ⅰ型:咀嚼筋障害
食べ物をかみ砕くための筋肉である咀嚼筋(そしゃくきん)の緊張が持続し疲労して、
口が開けにくくなったり、痛みが出たりします。
噛みしめや喰いしばりのクセのある方は要注意です。
主に下あごやこめかみ周辺に痛みあり、トリガーポイントも存在します。
痛みを引き起こしている筋肉が治療のポイントになります。
顎関節そのものには、問題はありません。
Ⅱ型:関節包・靭帯障害
顎をぶつける、アゴに何かがぶつかるなど
何らかの強い外力が加わった結果、顎関節を覆う関節包・靭帯が損傷します。
捻挫やケガのようなものととらえてもよいかもしれません。
このような時は、まずは安静が大切です。さらに冷やしてあげると炎症が引きやすいです。
怪我のようなものなので比較的回復も早いです。
しばらくしても、違和感が残るようなら治療が必要かもしれません。
Ⅲ型:関節円板障害
顎関節は、口を開ける際に、下アゴが前方へ移動します。
この時にクッションの役割をしている関節円板もあわせて前方へ移動します。
この移動が上手くいかないと、ズレをおこし痛みを生んでいます。
関節円板のズレを関節円板前方転位といいます。
このズレが小さいうちは、口を開閉する際に「カクッ」とクリック音をさせます。
口を開けたときの音の正体は、このズレです。
音がするだけなら、それほど深刻に考えなくてもよいと思います。
しかし、関節円板のズレが大きくなると口が開けにくくなることがあります。
そうするとアゴの筋肉にも負担が生じますので、痛みが増幅されることがあります。
そうなる前に早めの対処が必要でしょう。
Ⅳ型:変形性顎関節症
関節への負担が長期間持続すると骨が変形します。
変形により関節のスムーズな動きが損なわれ、機能的な障害が出現します。
エックス線での確認が必要になります。
いずれのタイプににも共通しているのは、
食べ物をかみ砕くための筋肉であるアゴの筋(咀嚼筋)に大きな負担が掛かっていることです。
咀嚼筋の緊張が、開口障害を引き起こしたり、痛みの引き金(トリガーポイント)になっています。
アゴの筋(咀嚼筋)の緊張を緩めて、自身の関節の耐久力の範囲内に収めてあげることが顎関節の治療では、とても重要です。
顎関節の治療法
スプリント(マウスピースのようなもの)の使用
スプリントを夜間、睡眠時に利用することで噛みしめ、喰いしばりによるアゴの筋への負担軽減を図る
マッサージ
問題のある筋肉に対してマッサージを行い、筋肉の緊張を和らげます。
鍼
顎関節や筋肉に直接刺激をして痛みを和らげます。
認知行動療法
自身が行っているクセを認識して、行動を改善することで症状の改善に努めます。
鎮痛薬の使用
当院の治療
マッサージとはり治療を組み合わせて行うことをおススメしています。
マッサージでは届かない、関節への刺激が、鍼では可能になります。
鍼での鎮痛効果が期待できます。
さらに認知行動療法を行うことで、症状が出にくくなるよう努めます。
*もちろん苦手な治療を強制することは、ございません。
鍼は苦手、初めてなので不安、いろいろな不安や心配事があると思いますので必ずご相談ください。
あなたに合った治療プランをご提案致します。
また、全身治療を行うことで症状の再発を防ぎます。
60分の施術で硬くなった首筋や肩、疲労の溜まった腰や足をほぐしてあげることで、顎関節以外の付随の症状も改善します。
顎関節症でお困りの方
名古屋市北区のつかもと接骨院/ワカバはりきゅうマッサージへ
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