肩関節疾患症例2

      2017/06/16

症例報告です。

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60代男性

肩の痛みで来院

「以前から違和感を感じていた。

 最近、夜、寝ている時に痛みで目が覚める事がある。

 腕が挙がらなく、上着の袖を通すときも痛みがある。」とのことでした。

評価

関節可動域:屈曲、外転、外旋にて制限あり

圧痛   :大結節部、三角筋、棘下筋、大胸筋に圧痛+

テスト  :スピードテスト、ヤーガソンテスト 陰性

      empty can test  (エンプティ-キャンテスト) full can test  (フルキャンテスト) 陰性

結帯動作 :困難

結髪動作 :可能

痛みの程度は、急で激しいものでなく、外傷(ケガ)の可能性も低いため石灰沈着性腱板炎脱臼は除外

各テストより上腕二頭筋長頭腱炎腱板損傷の可能性も低いと考え、

その他の評価から五十肩(肩関節周囲炎)として施術を行います。

施術内容

まずは、目標、ゴールの設定です。

運動をされている方は、目標の設定が高くなります。

今回の症例では、夜間痛の改善、衣服の着脱時の痛みの改善など日常生活レベルでの改善が目標になります。

次に肩関節のつくりや筋肉の働きを模型や図を使用して説明させていただきます。

ここでの説明が、今後の施術や運動指導に役立ちます。

しっかりとご理解いただき、施術へ

痛みの緩和や血流改善を目的に電気治療やマッサージ、鍼灸を施します。

今回は、「鍼施術は経験がない」とのことでしたので電気治療とマッサージを行いました。

痛みの緩和と血流改善が出来たところで肩関節の可動域訓練を行います。

この段階で今回の症例では、最初の評価時より関節可動域の改善が確認できました。

運動療法を実施・指導です。

この症例では、腕を挙げる際に、肩甲上腕リズムの連動が上手く行えていませんでした。

肩甲骨の動きの適正化を目的に運動指導を行いました。

それから、腱板の機能を賦活を目的に運動療法を実施・指導しました。

あまり多くのことを指導しても混乱してしまうかもしれませんので、今回は2種類の運動指導を行い

自宅にてセルフエクササイズを行ってもらいます。

夜間痛に対しては、痛みの出にくいポジションをとることが重要ですので、その対処法をお伝えしました。

初回は、問診、評価、施術、運動指導までで約1時間を要します。

当院で施術を受ける際の目安にしていただければと思います。

 

当院では、肩関節の施術に力をいれています。

適切な評価・状態の説明を行うことで患者様に疾患の理解を深めていただくことが重要です。

マッサージや鍼灸で痛みを改善し、運動療法を実施・指導することで

日常生活の改善につなげていきます。

肩関節疾患でお困りの方は、お問い合わせください。

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